こんにちは、つねです。
今回は「ウェブ解析に求められるデータ収集の広がりと評価方法の重要性」について紹介します。
ウェブ解析士は、自社のアクセス解析を行うことを前提としていますが、同時に他のデータや情報を積極的に収集することが必要です。
解析ツールは、自社サイトの状況を非常に詳細に可視化してくれますが、逆にアクセス解析の結果から外部環境を把握するのは困難です。
したがって、サイトの「外」も含めて解析するためには、まずデータの見方として絶対評価と相対評価を理解する必要があります。
※本記事はウェブ解析の試験内容の復習として筆者がまとめたものになります。興味ある方はぜひ資格を(^_^)
絶対評価と相対評価
アクセス解析の際、過去のデータや任意で決めた基準値と比較することが「絶対評価」で、競合や異業種などと比較することが「相対評価」と言います。
2つの評価が存在するのは、絶対評価だけでなく、相対評価も用いることで事業の正確な状況が判断ができるようになるからです。
この相対評価では「ベンチマーキング(企業などが自らの製品や事業、組織、プロセスなどを他社の優れた事例を指標として自社と比較・分析し、改善すべき点を見出す手法)」を意識しながら、ツールの使用方法、情報収集、分析をします。
ベンチマーキングは6つのステップで進める。
1:業績
市場全体の成長を確認し、それからその業界をリードする主要な企業のパフォーマンスを調査することで、業界のトッププレイヤーの業績を調査します。
2:ウェブ来訪者数
企業のウェブサイトのパフォーマンスを確認し、その業績との相関関係やサービス内容との関連性などを分析します。
3:来訪者内訳
ウェブサイトの訪問者の属性やトラフィックを分析し、集客における取り組みの違いを詳細に調査します。
4:検索順位
SEOのパフォーマンスを評価し、オーガニック検索からの流入に対する取り組みの違いを検討します。
5:表示速度
表示速度を評価し、閲覧時のストレス軽減に対する取り組みの違いを検討します。
6:更新頻度
更新頻度や更新内容を調査し、ユーザーインターフェースやユーザビリティの向上を目指してコンテンツの違いを検討します。
「解析結果からどんな施策が講じられるのか」をイメージしながら調査することが重要です。
ベンチマーキングのための情報ソースやツール
ここでは私もよく使う情報の調べ方やツールを紹介いたします。
検索ニーズの確認
検索ニーズの確認には「Goggleトレンド」というツールを使うことが多いです。
解析観点:キーワードの検索数の増減や需要の季節性(需要期や閑散期)などを確認します。
業界の主要プレイヤーを特定する
業界動向の調査では、業界名に「業績」や「ランキング」といったキーワードを組み合わせて検索することも重要です。
解析の観点として、支持度を測るためには一般的に売上が重要です。ランキングの順位とともに、企業間の差異の大きさや、上位数社のシェア率が市場全体に対して大きいのか、それとも分散しているのかなどを考察します。
主要プレイヤーの業績を確認する
主要プレイヤーの業績を確認するのは日経会社情報DIFITALを使います。
解析観点:業界成長が鈍化しており、上位企業の寡占化が進んでいるなどのトレンドを総合的に考察することで、業界の現在の状況を詳しく分析します。
ウェブサイトのパフォーマンスを他サイトと比較する
ウェブサイトのパフォーマンスを他サイトと比較するのは「SimilarWeb」や「Semrush」を使います。
SimilarWeb:視聴率モニターなどをもとにした推計値を基本に、ウェブサイトの分析を行うツール
解析観点:各社間の業績の差異とウェブサイトのパフォーマンスの差異に、大きな違いがあるかを確認する。
Semrush:SEO・広告・SNSなどで競合分析ができる、オールインワンのツール。使いこなすまでにやや時間がかかるかも
解析視点:細かく分析できる(出稿量、広告コピー、SNS投稿、オーガニック検索で協業が上位のページなど)
ウェブサイトの来訪者の属性を確認する
ウェブサイトの来訪者の属性を確認するのは「Dockpit」を使えます。
国内250万人規模の消費者モニター会員のウェブ行動ログデータから3Cを手軽に分析可能です。
他にも、用途に合わせて下記のようなツールが使えます!!
・ウェブサイトのキーワード別順位を確認やウェブサイトのSEOの要因を確認するなら「SEOチェキ!」
・ウェブサイトの表示速度のパフォーマンスを確認するなら「Pingdom」
・ウェブサイトの更新頻度を確認するなら「Internet Archive」